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「合格!」への足場架け 「文章&設問へのチェック」実例ご紹介

 こんばんは! スタディ・ラボの冴本(さえもと)です

 このところ物事に取り組む姿勢が粘り強くなってきた子どもたちに負けないよう、年内にあともう一本、ブログ記事をアップしようと自分に気合いをかけました。まだまだノートチェックは続きます。

 これまでにも何度か子どもたちの文章加工例をアップしてきましたが、「文章にチェックを入れるってどういうことなのか」ということをイメージしていただくための断片的なものがほとんどでした。それゆえ、文章全体にどの程度の割合でチェックを入れれば良いのか、あるいは、情報の重要度に比例してチェックの濃淡をどのようにしていけば良いのかといったところまでは理解しにくかったかもしれません。
 とりわけ、安易に引き過ぎてしまいがちな傍線以上に、文章の内容や構造を把握するのに効果的な手段である「V」印の打ち込み方や数(使用頻度)についての実際の使用例についてもっと詳しく知りたいという方の求めには十分応じられなかったのではないかと思っております。

 そこで今回は丸ごと1年分、文章加工および設問チェックの実際例を見ていただくことといたしました。いうまでもなく、文章を視覚化するための加工方法や、設問の要所を把握するための分析方法は、一人一人の文章の読み方や考え方、事務処理の仕方(あと美的感覚のようなものも)といった個性に依存するものなので、これが「正解」、このレベルを目指すべきというような実例ではありません。

 ただ、Ⅰ物語文であれば、場面構成、登場人物の心情や行動およびその原因となる「できごと」といった主題に直結する情報を、Ⅱ説明的文章であれば、文章構成や意味段落の内容把握や、筆者の主張や説明の中心部分、対比、類比といった、要旨につながるような情報を、すなわち作問者にとっても関心の高い部分を読み落とさず、同時に、問題を解く際に、迅速に情報を検索、抽出できるようなチェックが行き届いている必要があります。①自分自身が文章内容を正確に把握することができ、しかも、②作問者(設問)の求めに応じて素早く情報を摘出することができるという2つの効用・目的を持ったチェックということです

 このように考えると、やみくもに単純傍線を引き回していたり、最初のページだけしかチェックが入ってないような加工は意味がないか小さいことがおわかりいただけると思います。「V」印を基本として、波線(単純傍線は設問中の傍線部と見かけが被ってしまうのでできるだけ単純傍線は避けるべき)、囲み、矢印、メモ、簡単な図表、といった手段を組み合わせながら、上に述べた2つの効用が満たされるような文章加工技術を磨いていく必要があるのですね。

 また、文章加工技術と、設問の分析技法もまた、本来深く関連し合っているものといえます。たとえば、「選択肢問題では消去法を使う」ということは、中学入試受験生の間では半ば常識となっています。もっとも、「消去法」と一口に言っても、ただ記号の部分に×や△が付いているに過ぎないものもあれば、選択肢の内容部分のどこに誤りがあるかまで特定できているような実質的な消去法まで、程度は様々です。
 そもそも消去法というのは、各肢の内容と文章の内容との照合作業が前提となるため(照合によって、内容矛盾、内容過大、内容過小(限定し過ぎ)、無根拠、論理不整合といった判定をする)、文章を「V」印で分けて(できれば小見出しをメモしながら)、どこに何が書いてあるのかを把握しておかなければ、おぼろげな記憶を頼りに選択肢の内容吟味をするという危険を冒すことになってしまいます。実際に、かなり多くの受験生が「あいまい」、「おぼろげ」な記憶のみで解答して痛い目に遭っています。しかも、そこから抜け出すために、文章との正確な突き合わせが大切だという理解になかなか至らないのが実状です。

 上に挙げた意味で、文章の加工、設問の分析、さらには表現の準備である下書きやキーワードの書き出しのすべてが一体となって、バランスよく表れているサンプルにはなかなかお目にかかれないのですが、現時点でかなり理想に近いものに出会うことができましたのでぜひご覧ください。

 【平成27年度 慶應湘南藤沢中等部試験問題より】

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 文章加工、視覚化といっても、文章が多くの印や記号で埋め尽くされているというわけではありません。もちろん、かなり濃密に文章に手を入れていくのが好き、得意という子どももいますが、上にあげた、①文章を正確に読むことができ、②後から情報をピックアップしやすい、という2点を満たすものであれば、チェックの濃淡それ自体は気にすることはありません。チェックの均質性についても、読み出しは意識が緊張していること、そして、初出の重要な情報が出てくるために、やや濃密になっても不自然ではないのです。同様に、説明文では、筆者の主張や説明のまとめなどが文末に置かれることが多いため、そういった重要な情報が過密になるところのチェックが濃くなっていくというのも当然だといえましょう。問題に取り組む者の意識がチェックの濃淡、粗密となって表れることは情報の検索を容易にする手がかりにもなります。

 また、言い換え部分や対照的部分の抜き出しを好んだり、たとえ表現が使われている部分に強い関心を持ったりするような学校もあります。普通ならスルーして良い瑣末な情報であっても、学校の作成する設問の特性に応じて、チェックの感度を調整していく必要もあるかと思います。


 年内のブログ更新は以上となります。来年が良い年となりますように。年が変われば1月受験も次々に始まります。受験当日を万全の状態で迎えられますように、そしてその日まで充実した時間を過ごすことができますよう心より祈っております。

 文章に手を入れることの意味、設問と対話をすることの大切さについては、拙著『学び方を変えれば国語はグングン伸びる!』にもまとめてありますので、ぜひご覧くださいませ。スタディ・ラボのショップよりお求めいただけます。



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