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子ども達の答案を見て思うこと(6) 自由詩はお嫌いですか?

 こんにちは! スタディ・ラボ代表の冴本(さえもと)です。

 中学入試で出題される素材文は大きく5種類。すなわち、説明文、論説文、随筆文、物語文、そして詩。このうち、詩はさらに、俳句や短歌のような定型詩と、自由詩に分かれます(まれに散文詩が出題されることもありますが)。そして、文章の種類(ジャンル)によって得手・不得手、また好き・嫌いというカテゴリーに分類してみると、たとえば、物語文は好きだけど点数は取れない、説明文の大半は面白いと感じないけれど点数は取れるといった分析をすることができます。

 理科や社会のように、独立したいくつかの分野が一つの科目として扱われているわけではありませんが、一口に「国語」といっても、素材文だけでも様々な性質・特徴を持ったものが扱われているのですね。拙著、『学び方を変えれば国語はグングン伸びる!』では、文章ジャンル別の読解・解答手法をまとめてありますが、5種類の文章の中で最も苦手意識を持たれやすいのが、自由詩です。

 自由詩に力を入れなくても、自由詩を出題しない中学校も多いのだし、それほど気にすることはないんじゃないという考え方もあります。たしかに、そういった学校では物語文や説明文の読解に力を入れれば、十分に合格点は取れるでしょう。ただ、灘中や筑駒といった難関校がなぜ、毎年決まって詩を出すのか。その理由を考えてみると、自由詩の学びの中に、国語、とりわけ文章読解の本質を見出しているからなのではないでしょうか? たとえば、詩を学ぶ際に必要となる「作者の視点」に立つという視点の切り替えは、物語文で各登場人物の立場になる場合にも、論説文で複数の学説の根拠を考えてみる場合にも必要な能力ですし、視点の切り替えから派生する、連分けは、物語文の場面構成や、説明文の論理構成を考えることとも重なります。そして、直接書かれていないことを、少ない手がかりをもとに類推する能力(いわゆる行間を読む力)や、独特な形式を一般化して考える力は、詩の学習を通して醇化することができます。

 したがって、詩は苦手だからパス、というのは読解を深めるチャンスを放棄してしまうことにもなりかねません。詩の学習は読解力向上の近道だといえるからです。

 それでは、なぜ多くの子ども達(大体7割から8割くらいの割合)はなぜ、詩に苦手意識を持つのでしょうか? 当ブログを読んでくださる方と一緒に考えてみたいと思います。

 以下は国語自習書である小著『学び方を変えれば国語はグングン伸びる!』の中から、詩に対して苦手意識を持つ理由についての部分引用です(オリジナルは子ども向けに書いたものなので一部表記を変えてあります)。



 ・ 第46講 自由詩アレルギー

 詩を読むのは好きだよ、という人は多いと思います。皆さんの中には詩を作るのが大好きな人もいるでしょう。ただ、試験問題として詩が出題されるとなると、「何で詩なんかで苦しまなくちゃならないの、もともと詩っていうのはじっくりとその良さを味わうためにあるはずなのになぁ」、なんてなげきの声が聞こえてきそうです。

 そう、たしかに心から感動してもらうことを作者は望んでいるのだから、詩についてあれこれ頭を悩ませるなんていうのは無粋(ぶすい/スマートではないこと)かもしれませんね。でも、詩をきちんと学ぶことで、今まで以上に詩を楽しむことができ、また自分で詩作(しさく)をする場合にも多くのヒントを得ることができるのだと思います。僕の授業でも詩の勉強に入る前に、子どもたちに手を挙げさせて簡単なアンケートを取るんですが、試験問題としての詩を考えた場合、以下のような3つの「詩アレルギー(拒否反応)」にまとめることができるように思います。

1.詩って句(く)読点(とうてん)を打っていないのが多いでしょ。だから1文がどこまで続くのかわかりにくいし、また修飾語(しゅうしょくご)もどの言葉を飾(かざ)っているのかつかみにくいため、詩を読んでいるうちに「テキトー(投げやりに)」読んでしまうんだ。

2.詩って短いのが多いから、物語文とか説明文みたいに「いつ」「どこで」「だれが」「なにを」「どのように」「どうした」という情報(じょうほう)がつかめなくて、やっぱり「テキトー」に考えて読んじゃう。

3.詩って、分類とか表現(ひょうげん)技法(ぎほう)とか特別な知識を知らないと答えられない問題が出るじゃない。だからイヤなんだよね…


なるほどね。でも、なぜ自分が詩を不得意(ふとくい)とするか、これだけきちんと整理できればたいしたものだと思いますよ。ただ、詩に固有(こゆう)の読みにくさがあるのであれば、それをそのままの形でガマンして読まなくってもいいですよね。たとえば、お母さんの作ってくれたチャーハン、今日はちょっと味が薄(うす)いなと思ったら、塩やコショウで味を調(ととの)えることができます。詩を読む場合にも、自分の読みやすい形に変えていけばいいんじゃないですか。それでは、次に、詩を読みやすくするための、学びやすくするための解決方法についていっしょに考えていきましょう。



 いかがでしょうか? 自由詩が出てきた途端に、「わかんねー!」とぼやいてしまうお子さんは多いのではないでしょうか。少しでも、自由詩アレルギーを緩和して、自由詩の分野でも普段持っている国語力を発揮していくにはどうすればよいか、暫くこのテーマで書いていこうと思っております。


中学受験/国語学習相談お待ちしております!
「プレミアム添削」のスタディ・ラボ  冴本(さえもと)
https://study-labo.com/
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